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ARGYLE DESIGN - Stories through Design.

スペインの色彩 Colores de ESPAÑA|WORLD WIDE WONDERLAND, FRUIT LABELS ISSUE: CAL 2015|グラフィックデザイン

スペインの色彩 Colores de ESPAÑA|WORLD WIDE WONDERLAND, FRUIT LABELS ISSUE: CAL 2015|グラフィックデザイン
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The 10th Anniversary
吉本宏と宮良当明がつくるフルーツシール・カレンダー、十年目の最新作。

バスク地方サン・セバスティアンの旧市街をそぞろ歩き。
街のあちこちにあるバルをまわって小皿料理とワインを。
街角の果物屋には木箱やかごに盛られた色とりどりのフルーツがならぶ。
それはさながら果実の楽園。


Colores de ESPAÑA −スペインの色彩


WORLD WIDE WONDERLAND, FRUIT LABELS ISSUE: CAL 2015

Work by HIROSHI YOSHIMOTO - MASAAKI MIYARA

1,200円(税込)

ADP 018
an argyle design production
made in southwest-end yokohama, japan
©2014 Argyle Street

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※銀行振込/クレジットカード/コンビニ決済のご利用が可能です。



〈COLUMN 1〉
積極的な写しと観ることについて。


版ズレ
(かつて)多くの魅力的なフルーツシールは、凸版印刷やシルクスクリーン印刷で刷られていました。十年目の本作は、その背景の理解、再発見のために、シルクスクリーンに近い「孔版印刷」という技法を活用しました。

色ごとに造形を分解し、版をとり、一色一色ごとに色を重ね刷り上げています。そのため、作為を超えた版ずれから起こるインクの掛け合わせや白抜け、「孔版印刷」の特徴である色ムラやカスレが、飾らない絶対非演出のなかで時としていきいきと生じます。

読み人知らず的なアノニマスなデザインといえるフルーツシールのその造形のアウトラインをなぞることで、作者の「手と眼の痕跡」を、ぼくらの手と眼で丁寧に追いかけました。当時の技術や「色」の文脈への理解を下敷きに、こうやって、ぼくらが愛した旧き良きチャーミングなフルーツシールの面影がここに蘇ったのです。

この十年間、ぼくらは世界中を軽やかに流通するこの愛くるしい「小さきもの」への大きな敬意の表明と、その脚元を明るく照らすパブリシティを目的とし、〈架空の旅〉をテーマにフルーツシール・カレンダーを作り続けてきました。
十年という区切りを迎えた本作は、ぼくらにとって、憧憬の念や深い共鳴、シンパシーを持って手本とされた古今東西の「やきもの」のような、あるいは和歌の「本歌取」に似た、対象への最大のオマージュを携えた積極的な写しの態度の、ある種の到達点、完成形と云えるのかもしれません。

好きな先人の言葉があります。

「美とは、それを観た者の発見である。創作である。」

ぼくらの眼の純度をたよりにしたこの発見と創作を、ぜひ手に取ってつぶさに観てもらえるとうれしいです。(み)


〈COLUMN 2〉
小さいことは、より豊かなこと。


spain fruit label cal2015
吉本宏 と 宮良当明 は、バナナやオレンジ、フレープフルーツ、アボカド… などなどに付いているあの小さな「フルーツシール」をあつめています。ぼくらがスクラップブックやモレスキンノートにぎっしりとあつめた「フルーツシール」は、優に二千枚は超えるのかもしれません。たくさんの「フルーツシール」のなかから、毎年ひとつのテーマでセレクションをし、デザインを施しカレンダーをつくっています。果たして継続は力になったのでしょうか? すこし疑問はありますが、今回でちょうど十作目となりました。

そもそも、ロゴを記したりネームを印刷をできない果物。そのブランドを PR する目的で、この「フルーツシール」が考案されました(一説に寄ると、あのバナナで有名な「チキータ」がその始まりとも聞きます)。換言すると、フルーツ会社のコーポレート・アイデンティティが、ヴィジュアルデザインという手法のもと、その数センチ四方の小さなキャンバスに表現されている。「フルーツシール」をそんな観点からじっくり見つめてみると、多くのデザインのエッセンスを学ぶことができそうです。

「色」「タイポグラフィー」「コンビネーション」「動き」「シンボル」「コラージュ」「パース」「繰り返し・反復」「オマージュ」「ユーモア」「セックス&ロマンス」「ファション&ビューティー」「セレブリティ」「スケール」「国柄」「紙の質感」「印刷方法」

これらは、雑誌『Esquire』『Harpers BAZAAR』のアートディレクター/デザイナーとして有名なヘンリー・フルフが『Visual Thinking: Methods for Making Images Memorable』という自著のなかで掲げた、優れたヴィジュアルデザインを生むためのアイデアのメソッドのいくつかです。(勝手ながら、一部ぼくが追加したものもありますが)

色、タイポグラフィー、シンボル、セレブリティなんていう手法は、もうそのとおりですね、いくつかの「フルーツシール」の画がすぐに思い浮かびます。そういえば、お色気系のとびきりセクシーな「フルーツシール」がありましたし、メキシコのアボカドには瞬間移動のような近未来的な動きのあるものも。それからユーモア、南米産には動物系、人間系でけっこう名作がありますね。ぼくらくらいになると(?)大陸だけでなくお国柄も、見分けがつくようになります。これは、エクアドルの軽み!とか、ブラジルの開放感!、色彩が絶対スペイン! なんて。

そう、こんな風に体系的に観察してゆくと、「フルーツシール」のデザインは、ヴィジュアルデザインの王道中の王道ということにつくづく気づかされます。

"フルーツシールは世界のヴィジュアルデザインの縮図。"

デザインとは世界共通のコミュニケーションのひとつです。そもそも「フルーツシール」は、コンシューマーとのコミュニケーションを築くために生まれてきました。みなさんもスーパーマーケットの果物コーナーの南米エクアドル産のバナナを手に取って、付いている小さな楕円のシールに熱い視線を送ってほしいと思うのです。(けっして、話しかけてはくれないと思いますが)この小さな造形のなかに、大きな世界の地図と素敵な香りがきっと閉じ込められているはず。その果物のフィロソフィーやオリジナリティーを視覚化した「フルーツシール」は、もっとも小さなパッケージデザインであり、想像を喚起させてくれる豊かなコミュニケーションのひとつなんですから。

まるで利休のように「God is in the detail(神は細部に宿る)」と言ったのは、モダニズム建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエでした。果物から小さな「フルーツシール」を息を止め慎重に剥がすとき、決まってこのフレーズを思い起こします。一方で彼は「Less is more」いう名言も遺しました。なんだか、フルーツシールのことを高らかに謳っているようですね。
「小さいことは、より豊かなこと」(み)


掲載フルーツシール(月別)

01 January, Rupi / Orange
02 February, Toi et Moi / Mandarine
03 March, Bagu / Orange
04 April, Pascual / Grapefruit
05 May, 5 ★ / Orange
06 June, Mies / Orange
07 July, W / Grapefruit
08 August, Red Disc / Orange
09 September,Flashi / Lemon
10 October, Flashi / Lemon
11 November, Gamma / Orange
12 December, Götter Frucht / Orange


Mise en Scène de

吉本 宏
SUBURBIA〜Café Après-midiプロダクツでの執筆や、usen for Café Après-midi の選曲、MUZAK や澤野工房、セレスト、Spice of Life、disques dessinee の CD のライナー・ノーツなどを手がける音楽文筆家。山本勇樹、河野洋志とともに bar buenos aires を主宰。渋谷の『SARAVAH東京』で、選曲会を不定期で開催し、2014年11月1日は福岡の天神の活版印刷 CULTA にて開催。2010年7月にカルロス・アギーレの初の国内盤『クレマ』のライナーノーツを手がけ、カルロス・アギーレの2度の来日をサポートする。bar buenos aires レーベルからコンピレイション CD やアーティストの作品のリリースを監修し、今秋発刊されるディスク・ガイド "Quiet Corner" にも執筆。
http://barbuenosaires.tumblr.com

宮良当明
アートディレクター、デザイナー、写真家。ARGYLE DESIGN 代表。グラフィックデザイン、CI・VI デザイン (ロゴ・ヴィジュアル) からブランディング、ウェブデザイン、写真を中心に、堅いものから柔らかなものまで、四角いものから丸いものまで、幅広く手がける。天気の良い休日の午後には、三崎、城ヶ島、江の島、金沢八景沖で旧い中判 6x6 カメラをぶら下げながら釣り糸を垂らす日々。最近は、青山二郎の『眼の引越』と『眼の哲学|利休伝ノート』が愛書。
www.argyle-street.com | follow me on facebook, twitter


仕様

カヴァー/バックカヴァー/インサイド 4頁(仕上がり:ポストカードサイズ 100×148mm|オフセット印刷|両面印刷|クラフト紙)
カレンダー 12枚(ポストカードサイズ 100×148mm|孔版印刷|片面印刷|白厚紙)
PP袋


ご注意事項/備考

印刷された商品とモニターで観る色調に違いあること予めご了承のほどお願いいたします。
画像はサンプルイメージのため、実際の商品の色調や濃度に違いがあること予めご了承のほどお願いいたします。
孔版印刷の特性上、インクが完全に定着しないことがあります。そのため、触れるとインクが手についたり、ほかのものに色が移ってしまいますので、取り扱いにはくれぐれもご注意ください。また、水に濡れた場合、滲む場合があります。衣類等への色移りにもくれぐれもご注意ください。
孔版印刷の特性上、カレンダーの裏面(印刷がなされていない面)に色移りをしている場合があります。予めご了承のほどお願いいたします。
孔版印刷の特性上、摩擦によりインクの色飛びや汚れとなっている場合があります。ある種の味、あるいは突発的なデザインのひとつとしてご理解のほどお願いいたします。
銀行振込の場合のお支払いは、商品到着後2週間以内にお願いいたします。
土日祝日は定休日となりますが、ご注文の受付は承っております。定休日または定休日前日のご注文(金曜日及び祝日前)は、翌営業日に随時対応をさせていただきます。また、年末年始休暇中の対応も同様となりますので、予めご了承のほどお願いいたします。
お届け先は、日本国内に限ります。
配送は、ヤマト運輸の「クロネコメール便」を利用いたします。(◎1個の場合 配送料:82円 / ◎2個の場合 配送料:164円 / ◎3個の場合 配送料:送料無料)
「簡易包装」でのお届けとなります。
一回のお買い上げ合計金額 3,000円以上で「送料無料」とさせていただきます。


メディアへの掲載/そのほか


フルーツシールカレンダー
【雑誌】BRUTUS No.771「手放す時代のコレクター特集。」(マガジンハウス)
【ラジオ】谷五郎のこころにきくラジオ「ゴローの収集トレイン♪」(ラジオ関西)
【雑誌】Pooka 『特集 Pookaの夏休み』(学研)
【書籍】モレスキン「伝説のノート」活用術 ~記録・発想・個性を刺激する75の使い方「コレクションブックをつくる」(ダイヤモンド社)
【ポータルサイト】宮良当明のフルーツシールコレクションに見る世界(Moleskinerie)
【ポータルサイト】フルーツ薫るモレスキン(Moleskinerie)
【雑貨】fruit label handkerchief(HUMMOCK Cafe)


お取り扱いショップ


宮良当明 吉本宏
HUMMOCK Cafe - 姫路 的形
CAFÉ Ryusenkei - 神奈川 箱根/西湘/湘南
CAFE + ZAKKA 森音 - 北海道 美幌


店舗さま向けの卸売りのサービス

アーガイルデザインでは、「フルーツシールカレンダー」の店舗さま(カフェ/雑貨など)向けの卸売りのサービスをご用意しています。詳細は、お問い合わせページからご相談いただければ幸いです。

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ほかのデザインの事例

Exhibition

Exhibition "6th Fruit Labels Traveler" Art and Design Gallery "The Hours", Miyazaki

色とりどりの果物は軽やかに国境や赤道を超える。
港から港へ。マーケットから食卓へ。
海の向こうからやってくるフルーツシールはいつも旅している ––––


バナナやオレンジ、レモンに貼られたあのポップな「フルーツシール」。いつの頃からか財布や手帳にペタペタと貼りはじめ、気がつけば2,200枚近い数になっていました。
吉本 宏と宮良当明の小さなコレクションを一堂に集めた世界でも初めて? のフルーツシール展を開催します。

2016年 東京渋谷パルコ・大阪中之島フェスティバルプラザのふたつの DELFONICS GALLERY を皮切りに、2017年 姫路 HUMMOCK Cafe、2018年 藤沢辻堂 Toasted、2019年 鎌倉由比ガ浜 CORNO でささやかに好評を博した同展の第6回目のエキシビジョンとなります。
ふたりがヨーロッパや南米のマーケットでコツコツと収穫したキュートなシールのコレクション展示をはじめ、新作オリジナルデザインアイテムを限定販売します。

The Hours 主宰、杉 怜くん(Scenery of Design)とは、長く "高級な友情" を育んできました。本展におけるフルーツシールのアート&デザイン面のクローズアップは、彼との共同作業を通して生まれ、新しい展示の在り方を形づくるものとなりました。当ギャラリーの「こけら落とし」に相応しいフレッシュで活き活きとした展覧会になることを願っています。

九州初上陸の「旅するフルーツシールのデザイン展」、ちょっぴりレトロでカラフルな、グラフィックデザインの宝庫ともいえる〈小さきもの〉の世界をつぶさにお愉しみください。

*終了いたしました。
fruit labels traveler|calendar “Bienvenidos a Argentina”

fruit labels traveler|calendar “Bienvenidos a Argentina”

Fruit labels traveler "Calendar"

アルゼンチンの旅で知り合ったフェルナンドが案内してくれた
ブエノスアイレスのアンティーク・マーケット。
アルゼンチンのフォルクローレやロックを扱うレコードショップに、
フルーティーなドリップを淹れてくれるコーヒーショップを巡り、
その隣の店のカウンターで熱々のエンパナーダを頬張る。

もちろんフルーツショップにはたくさんのフルーツシールが。
同じくフルーツシールを集めているフェルナンドは
ちょうどイタリア旅行から帰ってきたところだといって、
手帳に貼ってあったイタリアのシールをプレゼントしてくれた。

こうして旅を経てできあがった Fruit Labels Calendar。


全国各ショップ/ウェブストアにて発売開始
*完売いたしました。