デザインの居場所。
スタイルではないデザインを。
東京国立の社会福祉法人多摩棕櫚亭協会の「法人案内メインパンフレット」と全5事業施設「ピアス」「オープナー」「棕櫚亭l」「ピアスⅠ」「なびぃ」の各パンフレットを制作しました。(精神障がい者の方々、ご家族の方、人材を求める企業、国・行政向け)
アーガイルデザインは、CI/ロゴシンボル・デザイン、ブランドデザインをふくめ、パンフレット全般のアートディレクション、デザイン、コピー、写真撮影、編集エディトリアル、印刷を担当しました。
(また同時に、ウェブサイトも、CI計画のもと、トータルデザインとして手がけています)
棕櫚の木花をモチーフに、シンボルカラーを棕櫚縄のように格子柄に編み込みファブリックに見立てた、6つのファミリー・ブロシュアー(パンフレット)です。
「棕櫚の花言葉 = 変わらない友情」
棕櫚縄の強さと柔らかさを保ちつつ、棕櫚の花言葉のように、精神障害を持つ人たちとの暖かな友情が末長く続くことを願っています。
アーガイルデザインでは、こういった福祉や環境等の社会が抱える課題や歪みの解決に向けて、経営やビジネスの手法を持って、自らの仕事として取り組もうとする「社会的企業=ソーシャルビジネス」の法人、団体や企業のデザインを数多く手がけています。
デザインの在るべき場所は、ファッションやスタイルだけには限りません。アティテュード(態度)をデザインしたい、と考えています。
社会福祉法人多摩棕櫚亭協会|施設事業所パンフレット -オープナー・ピアス|ロゴシンボル
client: 社会福祉法人 多摩棕櫚亭協会 www.shuro.jp
city: 東京都国立市
art direction and photography: 宮良当明
edit, copy and design: アーガイルデサイン 川口裕美
notes: グラフィックデザイン,アートディレクション,ロゴ,写真,ブロシュアー,会社パンフレット,折りパンフレット,巻き3つ折り,蛇腹折り,外5つ折り,プリントデザイン,編集,CI計画,ウェブサイト,ホームページ,障害者支援,東京都国立市,就労移行支援事業所,障害者就業 生活支援センター,地域活動支援センター,精神障がい者,社会福祉法人,障がい者支援
社会福祉法人多摩棕櫚亭協会のご紹介
(多摩棕櫚亭協会ウェブサイトからの転載)
精神病院からの退院者を一人でも多く迎え、地域で活き活き暮らして欲しいと,棕櫚の樹に囲まれた小さな一軒家を借りて共同作業所を始めたのは1987年(昭和62年)です。精神障害者は根強い偏見にさらされ、病院も閉鎖的で一度入院したらなかなか退院できず、まだ地域にも社会資源が少なかった時代です。 "明るく元気に美しく" をモットーに、誰も再発しないよう工夫を重ねながら、ゆったりとした時間の流れる安全な場を作ってきました。10年間に3か所の共同作業所を作った後、元気になってから社会で働きたいというメンバーの切実な思いを受けて、1997年社会福祉法人多摩棕櫚亭協会を設立、通所授産施設ピアスを立ち上げました。ピアスの10年の実践で精神障害者が働けるようになるノウハウが見えてきたため国事業の就業・生活支援センターオープナーを受託し、職場開拓から就職後まで長い支援を続けています。生活相談、家族相談のためには生活支援センターなびぃを設置し、法人全体で精神障害者の生活支援から就労支援までを担ってきました。
この間、国の動向を受けて福祉を取り巻く状況もめまぐるしく変わる中、自分達の理念の明確化、方針の一致が必要になり。1995年、理念プロジェクトを立ち上げ 約1年かけて話し合い、理念を改めて構築しなおしました。
その後2006年自立支援法が成立したため、法人全体で検討、協議を重ねました。雇用促進法の改正をにらみ精神障害者の就労をこの機に加速させたいとの思いから、就労に軸足を置いた事業運営をしようと決定しました。具体的にはピアスと棕櫚亭Ⅲ(トゥリニテ)は就労移行支援事業所,棕櫚亭Ⅱは閉鎖して就労移行支援事業所の定員を32名にしました。生活支援についてはなびぃが地域活動支援センターⅠ型、棕櫚亭Ⅰが、地域活動支援センターⅡ型として国立市内の方々の相談や通所の場として機能することになりました。2009年全ての施設の事業移行を終了し、サービスの内容が重複しない形で利用する方々のニーズに合った支援をしています。